読み終えて、良い本だ!と思った。
○概念的側面について
前作『自分の小さな「箱」から脱出する方法』で示された「箱」という概念、それに入る過程である「自分に背く(自己欺瞞)」や、「箱」に入った人が陥る悪循環の人間関係である「共謀」といった概念が今回も出てくるが、今回は自分(や恐らく他の多くの読者)が最も興味がある
箱からの脱出方法
や、他人を正しい方向に導くための
和平のピラミッド
について詳しく説明されている。前作の復習+αといった感じだ。ゆえに、前作を読んでいない人でもたぶん十分に楽しめると思う。
○物語的な側面について
物語としては、内容紹介より引用すると
ということで、前作でルーのファンになった前書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』でカリスマ経営者として登場するルー・ハーバートは、20年前のこの2日間の「奇跡のセミナー」で、初めて家庭生活と職場を変えることができる考え方を学んだ。
◎内容
○箱に入るとは
・他人を人としてでなく、物として見る
・そういった状態を自己正当化する
・心が平和でなく、敵対的
○箱の種類
・「優越」の箱
他人を自分より劣ったものとして偏見を持って見る
・「当然」の箱
自分は被害者であり、権利があるのに恵まれないでいると思っている
・「体裁」の箱
好ましく思われることを気にし、他人に圧力を受けていると思う
助けになることや正しい事でも相手が好まない場合、それをできなくさせる
・「劣等感」の箱
周囲とうまくやれないことの原因を障害などに転嫁する
自分は他人より劣っているように運命づけられていると感じる
○「箱」から脱出するために
・正当化は自分がすることなので、取り消すこともできる。
・自分自身の心が平和にならなければ、他人に平和をもたらすことはできない
・箱から抜け出すことで、他人をもその気にさせる
澄んだ平和な心を取り戻す(四つの要素)
箱からの脱出
1 箱の兆候を探す(非難、正当化、冷酷さ、よくある箱のタイプなど)
2 箱の外の場所を見つける(箱の外の人間関係、記憶、行動、場所など)
3 状況をあらためて考える(すなわち、箱の外の観点から)。次のような質問をする
●この人やこの人々の難題、試練、重荷、苦しみは何か?
●私や私の所属するグループが、その難題、試練、重荷、苦しみをどのように増大させているか?
●私や私のグループが、この人やこのグループを他のどんなやり方で、ないがしろにしたり、虐待したりしてきたか?
●私の優越、当然、体裁、劣等感などの箱が、どのように他者と私自身についての真実を見えなくし、解決を妨げているか
●この人やこのグループのために、私は何をすべきか?助けるために何ができるのだろうか?
箱の外に出る
4 私が見つけたことに基づいて行動する・・・私がすべきだと感じていることをする
○和平ピラミッド
正す 間違った方に向かっていることに対処する
教え、伝える 正しい方に向かうよう
聴き、 知る 手助けする
関係 を 築く
影響力を持つ他者との関係を築く
箱から脱出する、平和な心を獲得する
教訓1:ピラミッドの下段に時間と努力をそぐこと。
教訓2:ピラミッドのある段の問題の解決策は、その段より下にある。
教訓3:ピラミッドの各段階で効果を上げられるか否かは、ピラミッドの最下段ーあり方ーにかかっている。
○今回の一曲
Outside The Wall / Pink Floyd
大作『The Wall』のラストを飾る曲。壁が崩れ去った後に流れる。
歌詞の意味はよくわからんが、書いた本人(ロジャー・ウォーターズ)も映画『The Wall』のDVDの解説トラックで「意味はよーわからん」と言っていたので、まああれです。とりあえずでかい話は曖昧な終わりにしとけって奴ですw
歌詞の和訳
たったひとりで もしくはふたりで
君を心から愛している人々が
壁の向こうを右往左往している
手に手を取り合う者もいれば
何人か群れをなしている者もいる
血のしたたる心臓の持ち主と芸術家が立ち止まる
君に心から祈りを捧げると
誰かがよろめいて崩れ落ちるだろうね
それは、簡単なことではないけれど
狂った野郎どもが築いたあの壁に
君を心ごとぶつけてやれ
